病による生活上の悩みを減らす心の持ち方

自分自身に心の拠り所を置くこと。執着を手放すこと。真実を見抜くこと。3つが基本になります。

  1. 自分自身に拠り所を置くことは大切です。他者をあてにしないこととも言えます。子供時代は親を頼りにしていなければ生きていけませんが、大人になれば自立して生きることが大切です。もちろん人間は弱い存在でもあるし、時に人に依存したり・頼ったりするときもあるでしょう。でもそれは一時的な話。基本的には自分自身を拠り所とする自分を確立しなければなりません。他に依存したり、頼ったりが当たり前になっている人は、少しずつでいいので自立する準備を始めましょう。自分自身を拠り所にするとは、人を無条件に愛することでもあります。あの人に愛してもらえるから愛するという条件付きの愛ではなく、なんの打算もない自分の他者に対する愛する行いが、相手を満たし幸せにする、そして自分に貢献感をもたらす、見返りのない愛のことです。自分に対する相手からの見返りではなく、ただ自分の貢献感に動かされて人を愛するということです。それを拠り所とすることが、苦しみに囚われない生き方を可能にします。
  2. 第2に執着を手放すことです。人には基本的な生存欲求(食欲や性欲、安全の欲求)、承認欲求、名誉欲、権力欲などがあります。生存欲求は生きるために必要な欲求ですが、承認欲求をはじめとする、名誉欲・権力欲などは、囚われすぎると、苦しみをもたらします。そうした自分の欲求を直視し囚われない、時には手放すことのできる柔軟性を持つことが大切です。現実的には承認欲があってそれをうまく活用するけども囚われないといった状態が理想です。さらに、思考(思い込み・決めつけ・要求・期待)に執着することもストレスを生み出す大きな原因となります。自分自身と思考は別物であり、思考に気づく自分が自分自身です。そうした思考に気づく自分を保ち、生活の中でストレスが生じた時、思考(思い込み・決めつけ・要求・期待)に気づき手放そうとすれば、一気にストレスは激減するでしょう。自分の思考に気づけば、とても生きやすくなります。
  3. 第3は真実を見抜くことです。自分と他者、状況を正しく理解するとも言えます。人はネガティブを感じたりすると特に物事をニュートラルに捉えられなくなります。認知の歪み・認知バイアスというものです。そうしたバイアスにも気づくこと、修正すること、そして自分や他者がどのような動機、反応でその行動をとっているかを見抜くことです。本質的な部分で自分と他者を注意深く観察することです。ポイントとなるのは、怒りや怖れ不安などの感情や欲求、思い込みや期待といった部分に焦点を当て洞察することです。最初から見抜くことは難しいかもしれません。まず、自分自身の心を注意深く観察し、どのような状況でどんな反応をしているか、ということに意識を向けつづければ、少しずつ心を理解していけます。そしてそれを広げながら他者や状況についても観察していけば、真実を見抜く力は伸びていくでしょう。

今に生きる 過去の記憶(悲しみ、怒り、不安、怖れ)と未来へのイメージ・想像(希望や不安、怖れ)への執着を手放し、今やらなければいけないこと、やりたいことに注力することが大切です。人は今にしか生きられない、今に意識を向け、行動・作業を積み重ねていきましょう。そうすることで余計な雑念は減ってきます。過去のネガティブな記憶を引きずっている場合は、めんどくさがらず、じっくりとそのネガティブな感情と向き合い、認め、受け容れ手放して行くセドナメソッドが有効になるでしょう。過去を未来に投影し、未来の不安を抱えている場合は、過去の解釈を、怖れによる攻撃・不安という解釈から、自己や他者に対し怖れにさいなまれて愛という形の助けを求めている存在と見ることで、つながりを実感し、過去の解釈をニュートラルに変えることができます。そうすれば未来にネガティブを投影せず、今やることに集中できるようになってきます。

人生の目的 人生の目的(メニュー内、人生の目的記事参照)、生きる目的を明確化すること。それができれば、その目的に沿った行動が、今、取れるようになります。今やるべきことが明確になり、過去や未来に囚われることが減るでしょう。

自分を責めない どんな時も自分を責めないことです。失敗や摩擦が生まれたといきに、なんて自分はダメなんだろうと思うことは一般的なことです。しかし自分は自分の味方です。そういうこともあるよね、誰だって完璧じゃない、失敗することもあるよ、その時は余裕なかったから仕方ない、と失敗を責めず新たな発見として受け入れるように切り替えれば、自分を肯定しやすくなります。自己を肯定すれば、他者に対してもあたたかい目で見ることができるようになります。そうはいっても、人間、完璧じゃないので、どうしても自分を責めてしまうこともあります。そういう時は、今は自分を責めたい気持ちなんだねと認知をし、責める自分すらも責めない姿勢を保てば、少しずつ自己肯定の気持ちが大きくなってくるので焦らずやっていきましょう。

これらを実践するのに、金持ちも貧乏も関係ありません。国籍・性別・年齢・学歴も関係ありません。病気のあるなし関係ありません。仕事の別や、仕事のあるなし関係ありません。上記の3つ(自分自身に心の拠り所を置くこと・執着を手放すこと・真実を見抜くこと)を実践できれば、即座に苦しみは激減するでしょう。そのようなスーパーな実践法なのです。